0歳からはじめる予防歯科
ブラッシングだけでは虫歯予防には不十分
虫歯は予防可能な病気です。
しかし、ただ歯磨きをするだけで虫歯を防げるほど単純なものではありません。
虫歯を防ぐためには、正しい歯磨きの方法を学ぶだけでなく、食生活を見直し、定期的に歯医者での検診を受けること、そして歯を強くするためのケアが必要となります。
当クリニックのこどものための予防歯科は、お子様を虫歯から守り、一生健康な歯と健康な体を維持するためのプロフェッショナルなアドバイスとケアを提供します。
なぜ予防歯科が重要なのか~虫歯が多いこどもに起こる様々なリスク~
虫歯はただ痛みと苦しみを引き起こすだけではありません。
虫歯が原因で以下のような数々のリスクが起きやすくなります。
- 顔と歯並びの歪み
- 歯が虫歯になり、早期に抜かなければならない場合、周囲の歯が抜けた歯の空間に移動し、後から生えてくる永久歯が位置をズラして生えることになり、ガタガタの歯並びとなります。
また、虫歯が原因で正しく解決しないと、顎の骨の成長にも影響が出ます。
骨格の変形や成長の不全につながることがあります。
- 栄養状態の悪化
- 虫歯のためにきちんと噛むことができないこどもは、やわらかい食物ばかりを食べる傾向があります。
これが栄養不足につながり、成長や健康に悪影響を及ぼすことがあります。
- 学業成績への悪影響
- よく噛むことは脳を刺激します。
虫歯があってきちんと噛むことができないと、噛む刺激が脳に伝わらないことがあります。
また、虫歯のせいで歯がずれてしまうと、イライラや集中力の低下を引き起こすことがあります。
そのため、虫歯が多いと、勉強に大きなハンディキャップとなり、学業成績に影響を及ぼす可能性があります。
- スポーツへの悪影響
- バランス感覚や瞬発力はスポーツで重要です。
これらの能力は、しっかりと噛むことでより発揮されます。
虫歯のために歯がしっかりと噛めないと、能力を十分に発揮することができません。
虫歯が一度できてしまうと、再度虫歯になる可能性が高くなります
虫歯ができたらその時に治療すれば大丈夫だと思われがちです。
しかし、一度虫歯になって、歯を削るとその部分は二度と戻ることはありません。
治療直後は材料と歯がしっかりと接着されていますが、咀嚼の力や飲食の温度変化による刺激に歯は常にさらされています。
そうした刺激にさらされ続けると、やがて歯と材料の間に隙間ができたりして再度虫歯になることがあります。
つまり、どんなに良い材料でも、天然の歯には敵わないのです。
そのため、虫歯を作らせないことが非常に重要です。
こどものための予防歯科
お子さんを予防歯科に通わせることで、こどもたちは自然と自分の歯のケアの重要性についての意識を高めることができま
歯科での定期的な予防歯科
当クリニックでは以下のことを行います。
- 定期的な健診
- 虫歯の有無、歯の成長状況、歯並びをチェックするために定期的に当院にお越しいただきます。
異常があれば、できるだけ早く対処するようにします。
- フッ素塗布
- 乳歯や新しく生えてきた永久歯は弱く、虫歯になりやすいので、定期的に高濃度のフッ化物を塗布して虫歯に強い歯を作ります。
効果を持続させるために、3か月ごとにフッ素を塗布することを推奨します。
フッ素は自然界に広く存在する元素で、野菜や牛乳、海産物にも含まれていますが、虫歯予防効果があるため、世界中の歯科医師に使用されています。
歯科医師が行うフッ素塗布は、こどもに安全で体に危険ではない濃度を使用しますので、ご安心ください。
- シーラント
- シーラントは新しく生えてきた奥歯の溝に塗布するコーティングで、虫歯を予防します。
溝が深く、歯の質が弱く、新しく生えた奥歯は虫歯になるリスクが非常に高いです。
しかし、シーラントは削って詰める充填物ではないので、徐々に取れたりすることがあります。
そのため、シーラントを塗布した後も定期的な健診が必要です。
- ブラッシング指導
- 虫歯になりやすいポイントを磨かなければ、歯磨きをしてもあまり意味がありません。
当院では、こどもと親が自宅で効果的に歯磨きをするためのわかりやすいアドバイスを提供します。
- 食事指導
- 虫歯を作らないためには、食生活にも注意を払うことが重要です。
特におやつの食べ方に注意が必要です。
日常の食事の習慣を聞いて、問題点を特定し、虫歯ができないような食事の方法についてアドバイスします。
家庭での予防歯科
虫歯予防に最も重要なのは、家庭での日々のケアです。
歯科医院で予防治療を受けたとしても、油断してはいけません。
虫歯の形成を防ぐためには、日々次のことに注意しましょう。
- 正しい方法で歯磨きをする
- 歯科医院で歯磨きの指導を受け、その方法を毎日の習慣にすることが重要です。
虫歯が生じやすい部分は、奥歯の溝、歯間、そして歯と歯肉の境界部分です。
これらのエリアに対して、歯ブラシを適切に使用し、歯間については毎日1回、歯間ブラシやデンタルフロスを活用することが推奨されます。
特に就寝前の歯磨きは重要です。食後の歯磨きを習慣化しましょう。
- 食事内容に注意する
- 甘い食べ物や飲み物は控えめにし、バランスの良い食事を心掛けてください。
また、おやつは1日に1回に限定するなど、食事の時間を決めることも重要です。
お菓子をつまみ食いすることは、虫歯を引き起こしやすい行為の一つです。
時間を設定せずに何気なくお菓子を食べる習慣は、虫歯リスクを増大させます。特に、糖分や炭水化物が多い食品、口内に長く留まるキャンディなどは特に注意が必要です。
おやつの時間を明確に設定し、短時間で終わらせることを心掛けましょう。
小児矯正歯科(拡大床治療)
こどもの歯並びについて何か気になることはありませんか?
いけむら歯科クリニックでは、矯正治療を通じて歯の整列を整えるだけでなく、生涯健康的なお口で、自分の歯で美味しく食事を楽しめるようになることを目指しています。
歯並びはなぜ重要?
歯並びがきれいにならない理由は、何かしらの理由で顎骨や顔の筋肉が正常に発達していないからです。
顎の成長が足りずに、歯が収まるスペースが不足していることが多いです。
これによりうまく口が閉じなかったり、よく飲み込めなかったり、言葉を発音しにくくなります。
良好な歯並びは、健全な社会生活への第一歩と言えるでしょう。
また、しっかり噛むことは子供の発達においても大きな役割を果たします。
唾液の生成は虫歯予防に役立ち、顎の成長は歯の整列を改善します。
また、顎周囲の筋肉の発達を促進し、顔が整います。
記憶力と集中力を改善する脳への刺激にも良い影響を与えます。
取り外し可能な拡大床装置を使用した矯正治療
拡大床は乳歯から永久歯への生え変わりの時期に最適な治療です
こどもの歯並びを正すための矯正治療方法は主に2種類あります。
成長期間中に顎骨の成長を促進する第一期矯正治療、そして永久歯の整列に主に焦点を当てた第二期矯正治療です。
第一期矯正治療は、小学生までの子供たちの基本的な治療です。
この目的のための治療法、拡大床治療をご紹介します。
こどもの顎のサイズに合わせた拡張床板を装着し、中央のネジで微調整を行い、歯の幅と深さを広げ、永久歯が正常に生えるためのスペースを作るために歯を動かします。
拡大床矯正のメリット
拡大床矯正は、こどもの成長期における歯並びの調整において多くのメリットがあります。
- 早期矯正の可能性
- 拡大床矯正は乳歯から永久歯への移行期に最も効果的で、子供の成長期に最適化されたお口の空間を作ることが可能です。 永久歯が正常に位置し、きれいな歯並びを保つことができます。
- 顎の成長促進
- 顎の成長を促進し、歯が正しく配置されるための十分なスペースを作ります。 歯並びの改善だけでなく、顔立ちが整います。
- 正しい発音の促進
- 拡大床矯正は、舌が口の中に適切に収まるスペースを作ることで、正しい発音を促進します。 こどもが健全な社会生活を送る上での第一歩となります。
- 自然な治療
- 拡大床矯正は、自然な方法で顎と歯の成長を促進します。 手術や他のより侵襲的な治療方法を避けることができます。
- 子供の負担を軽減
- 治療は基本的に自宅で行います。通院は月に1回程度で十分です。 初めは少し違和感があるかもしれませんが、子供たちはすぐに装置に慣れます。
- 経済的なメリット
- 大人になってからの矯正による高額な費用を避けることができます。
矯正は早め早めの検討が大事です
こどもの歯が正しく整列していないと感じた場合は、まずはご連絡ください!
なるべくはやくこどもが正しいお口の動きを学び、顔の筋肉の発達を促進することが望ましいです。
また、矯正治療の第一段階で使用する拡張床は犬歯の生える頃には終了するべきなので、乳歯が永久歯に変わる時期(おおよそ9歳頃)に治療を開始することが勧められます。
子供への負担を最小限に抑え、矯正費用も最小限に抑えるために、できるだけ早く矯正治療を開始することをお勧めします。
拡大床の治療は、こども自身の努力が必要です
最初は装置に不慣れだったり、日常生活に取り入れるのが面倒だと感じるかもしれませんが、子供たちはすぐに慣れます。
ルーチンを作り、自分の生活に簡単に取り入れることができる、負担の少ない矯正治療です。
こどものうちからの
ケアで一生虫歯と
無縁のお口にしましょう
こどもの歯は常に変化しています。親はこどもの歯を定期的にチェックし、何か問題があればすぐに歯科医院に相談するべきです。
定期的に歯科医院でチェックを受け、予防治療を行うことはとても重要です。早めに問題を見つければ、治療は簡単になります。
こどもの虫歯予防は、こども自身だけでなく、親や歯科医師との連携が非常に重要です。
一緒にこどもの健康な口腔環境作りに努めましょう。